花|ジム・スタジオが出来るまで⑤


薄暗く寒い自分のスタジオで、一人孤独と不安に耐える日々が続いていました。

今でこそ壁でも棚でもある程度は作れるようになりましたが、最初は写真のカウンター一つ作るのも徹夜作業でした。もともと手先はあまり器用じゃないんです。

来る日も来る日も深夜まで作業。家に戻って仮眠。また朝には自分のスタジオへ。そんな日々を送っていました。そしてある日、一本の電話が・・・

『融資決定しました。』

信用金庫さんからでした。ほっとして腰が抜けるなんて話には聞いたことがありましたが、まさにそれでした。ほっとしたあまり全身の力が抜けて床に座り込みました・・・これでなんとかオープンできる。

『とりあえず、一ヶ月頑張ろう。』

いつまでお店が持つかわからない、そんな心境だったのでオープンすることもあまり人には話していませんでした。

オープンの日・・・

シャッターを開け、お店の前を掃除し始めました。すると・・・大きな花を抱えた花屋のお兄さんがやってきました。『ん?』と見ていると、横には見覚えのある顔が。

『今日オープンなんでしょ?花がないと!』

フィットネスクラブで一緒に働いていたスタッフの子でした。

私よりずいぶん若い子でしたが、しっかりした子でした。花が飾られていることで人が 『あ、あのお店オープンしたのね。』 と注目してくれる。何より門出に花がなきゃ寂しい、と。

あまりに突然だったのでなんと言っていいのかもわからずじまいでしたが、本当に驚きました。そして、本当に嬉しかったです。

2011年11月1日 私の小さな店が生まれました。

コメントを残す