使わない言葉

サイトをリニューアルしていました。サービス内容を短く分かりやすく表現しようと文言を考えていたのですが・・・

『マンツーマン指導のフィットネスクラブです。』

そう書きかけて、あわてて削除しました。

”指導” 実は私が使わないようにしている言葉の一つなんです。

マンツーマンで受けられるサービスというのは最近増えています。背景には時間の価値を高めるという最近の消費動向も影響しているのだと思います。

例えば学習塾。『個別”指導”の〇〇塾です。』と、個別で指導することを売りにしているところも多いようです。

私たちの仕事も”何かを習うもの・教えてもらうもの”と、認識されるのでしょう。だから時に、先生と呼ばれたりします。

先生

指導

教える

お客様は何気なく使われたりします。しかし、私からは決して使わないようにしています。

『先生というのは教師に対しての呼称だ。それ以外の人間が”先生”なんて呼ばれるとろくなことがない。』

政治家など、先生と呼ばれることがある人達に向けたそんな指摘を聞いたことがあります。

私はいわゆる”体育指導者”というような職からパーソナルトレーナーになったわけではなく、販売員・サービス業から転職しました。

だから、指導します・教えますそんな言葉は使えません。もちろん”先生”でもありません。

こうして、個別指導型のサービスが増えた今、マンツーマントレーニング指導と書いたほうが伝わりやすいんだと思います。

しかし、違う表現を探しました。

誰かの言うとおりに

いまだにちょくちょくネットで見かけるこんなタイトル。

『月収100万円を得る方法!』

トレーナーなら

『月間100セッションを達成する方法!』

でしょうか。

以前、非常に賢い経営者の方からこんな話を持ちかけられたことがありました。

『投資をする気はない?私の言うとおりやれば一ヶ月で100万円の不労所得が得られるから。』

普通に聞けばただの怪しいお話なのですが、その方は私もよく知っている経営者の方。しかも、非常に優れた経営者の方でした。

少し悩みました。

私が悩んだのは”やるか・やらないか”ではなく、どうお断りするかでした。知っている方でしたし、経営者としては大先輩ですから。

こうしたお話にはよく出てくる誘い文句があります。

『世の中には三種類の人間がいる。労働者・経営者・投資家。あなたはどれになりたいのか?(=不労所得を得られる投資家にならないか?)』

仮にその儲け話が本当だったとして、お断りして後悔はないか自分に問いかけました。

『自分は経営者になってみたい。』

自分の考えた仕組みで商売をしたい。自分の好きなことで身を立てたい。私はそう考えています。

『月間100セッションを達成する方法』や『月収100万円を得る方法』そんなセミナーやら情報商材に興味を抱くことはありません。

『自分で考え、その方法を作れないなら、個人事業主や経営者になる資質がないだろう。』

もちろん、色んな人の意見を聞いたり情報を得ることは大切です。でも・・・

『私の言うとおりやればこれだけ稼げる。』

は、嫌なんです。私は経営者になりたいと思っています。誰かの作った方法で、誰かの言うとおりに動いて・・・そうしてお金を得ているうちは『経営者』になれない。

言いなりで得る100万円より、自分で考えた商売で稼ぐ10万円の方がよっぽど嬉しい。

不器用で要領が悪いかもしれませんが、私はそうして生きていきたいんです。

いつかきっと

『20歳までは親の責任だから育てる。あとはお前の人生なんだから好きに生きろ。』

父がよく私に言っていました。
両親や兄弟のため、幼い頃から働いていた父は、私に同じ思いをさせたくなかったそうです。

私が世界中で最も話すのが苦手な相手、父。
しかし最近、ある事をきっかけにずいぶんたくさん父と話しました。

父も母も、私が覚えていないような私が幼い頃の事まで記憶していました。当たり前の話なのでしょうが、私が生まれる事、成長していく事、それを喜んでくれていました。

親孝行らしい事は何一つ出来ず、父と母の誕生日すら覚えていない。なんとダメな息子。

今、自分がなんとか商売で身を立てようともがく理由は二つ。

もう就職も出来ない、国になどもちろん頼れない。最期まで『自分の力で稼ぐしかない』そう思うから。

そして、、、

色々あり、父とはわだかまりもあった。しかし、70歳近い父がいまだに働いているのを見る度、申し訳ない気持ちでいた。

父は『働いていないと落ち着かない』と。そうは言っても少しは楽させたい。

『いつか両親に仕送りを。いずれ両親・弟の面倒を見れるくらいに商売を大きくしたい。』

そんな思いがあった。

いつかは、、、いつかは、、、

そう思っているうちはなかなか実現出来ない。

私がグズグズしているうちに、父が仕事を辞めざるを得ない状況になった。ようやく契約更新が決まったばかりだった。無論、常勤などではないので大きい額にはならない。

それでも、その収入があると少しは生活が楽。悩む父に、、、

『辞めていいよ。その分くらい俺がなんとかするから。』

すまない、すまない、と繰り返す父と母。

私は心の中で、今日の今日まで甘えていた自分を恥じた。そして、ようやく両親に少し、ほんの少し恩返しが出来る事が嬉しかった。

『お前の人生なんだから好きに生きろ。』

父の願い、思い。

私が自分のやりたい事を続ける事。好きに生きる事。

それもまた、親孝行なのかもしれない・・・