裏切り|ジム・スタジオが出来るまで⑯


ようやく出来上がったジム。しかし、赤字が続いていました。しかもそれは、最初のころとは比較にならない額・・・

ある日悩みながらジムで居眠りをした私は、ジムが災害で倒壊する夢を見ました。ハッとして目が覚めると、まだそこにはジムがありました。

『なんだ、まだ試合続行中か・・・』

大切なジムが無事だったにもかかわらず、ホッとするどころか絶望に近い感情を抱いてしまった自分がいました。

悩みながらなんとか営業を続けていくと、ようやく少しずつお客さんが増えていきました。

半年ほど過ぎたころだったでしょうか、ジムの売上げが全体の8割ほどになりました。

ようやく、赤字からも脱出しました。

しかし・・・今度はスタジオが不調でした。

せっかく集まってくれたインストラクターさん達にお仕事を与えてあげられない。なんとも惨めで情けない気持ちになりました。

レッスンがクローズ続きではインストラクターさんも困ってしまいます。一人、また一人とスタジオを去っていきました。

知り合いから『スタジオを閉店したら?』と何度か言われました。しかし、私が首を縦にふることはありませんでした。

お店が潰れる・・・それは、そこに関わる人、お客様、スタッフを裏切ることになります。

わずかでもお客様がいてくださる。その間は私は完全に閉店させることをしませんでした。

そのころの私は、パーソナルトレーニングジムとヨガスタジオの商売の仕組みの違いに気付いていませんでした。

スタジオにしていた店舗は40㎡ほど。

この時点で、ヨガスタジオとして成立させることは難しい。私には、そんなことも見えていませんでした。

ヨガに限らず、グループレッスンの場合豊富なレッスン数・豊富なインストラクター数が必要になります。相応の経費が必要になります。

グループレッスンでもなんでも、価格の相場があります。とらわれすぎる必要はないのですが、やはりあまりかけ離れた価格は設定しにくいです。

しかし、店舗面積は40㎡。店員は6名ほどです。これでは一本あたりの料金を上げないと、満足なフィーをインストラクターさんにお支払いできないことになります。

最初に設備・人材に投資が必要、これはスタジオ運営に限りませんが、一人でも運営可能なパーソナルトレーニングジムとの大きな差でした。

私が無知だったばかりに・・・お客様もインストラクターさんたちの期待も裏切ってしまった。

申し訳ない気持ち、情けない気持ち、苦い経験でした。

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