お金について② アルバイトはしない


駅から少し距離がある築20年くらいのアパートが、上京した私の住まいでした。家賃は四万円くらいでした。地元で暮らしていたアパートも同じくらいでしたので、生活費の目処が立ちやすいと思いそのアパートに決めました。

国道からアパートへ向かう道の角にはファミレスがありました。上京したての頃は、その前を通るたび『やばくなったらまた皿洗いでもなんでもやればいい、大丈夫だ。』そう言い聞かせていました。

やがて右も左も分からず、トレーナー活動を始めました。私の場合、色々な事がよい方向に偶然働き、なんとか順調にお客様も増えていきました。

後から知りましたが、アルバイトスタッフからトレーナーになった方がうまくいく確立が高いそうです。私は偶然その道順でトレーナー活動を始めました。また、所属した店舗は下町で人情味のある土地にあり、田舎から出てきた私にはなじみやすい雰囲気でした。

いつしかアルバイトとしての業務が出来ない位になり、私はフリーランスのトレーナーになりました。

フリーになった当初は、以前もお話した通り不安で不安で仕方がなかったです。来月売り上げがゼロになったらどうしよう・・・と。

『大丈夫。また皿洗いでも何でもやってやる。』

いつもそう自分に言い聞かせていました。

フリーになってしばらくすると、その当時いわゆる “売れっ子トレーナー” の一つの条件と言われていた、月間セッション数100件に近いくらいまでになりました。

多少の波はあるものの、売り上げも安定していました。

それでも不安は消えなかったです。帰り道に見るファミレスは、実は自分にとって精神安定剤のようなものだったのかも知れません。

しかしある日・・・

そのファミレスが閉店していました。やばくなったらここでアルバイトをしよう。そんな思いで見ていたファミレスが。でも、なぜだかその時私は・・・

『勝った。』

そう思いました。ここにお世話にならず、なんとか自分は自分の力で生きてきた。そんな風に思ったのでしょう。

そして数年後・・・私は自分の店を出すことになります。

このときのお金への不安といったら、フリーランスになったときとは比べようがなかったです。今思えばそう大きな金額ではないのですが、人生初の借り入れ。開店当初は赤字続き。毎月お店の家賃の振込みの日が本当に辛かったです。

もう頼りにしていたファミレスはなくなりましたが、本当にやばくなったらどこかでアルバイトを。そんな考えもありました。でも、いつしか・・・

『俺にはもう自分の店があるじゃないか。自分の商売があるじゃないか。』

自分の商売がうまくいかないなら、まず自分の商売で売り上げを作る方法を考えなければいけない。アルバイトしている時間があるなら、自分の商売をうまく行かせる方法を考えるべきだ。そう気付きました。

『俺には背負うものもないんだ。ぎりぎりまでアルバイトはしないぞ。』

私の考えは以前と変わっていました。

『一度、自分でお金を稼ぐ道を選んだんだ。簡単にお金を貰う道に戻ってどうする。』

マンションの一室で始めず、いきなりテナント物件を借りたのは逃げないためでした。同じです。どんなに辛くても、可能性がある限り自分の商売から逃げちゃいけない。

会社から給料を貰う

自分の商売で稼ぐ

どちらの道が良いとか悪いではありません。でも、一度自分は決めたんだから、簡単に諦めるべきではない。辛いときこそ、そのことを自分に言い続けました。

 

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