ジム・スタジオが出来るまで

脅し|ジム・スタジオが出来るまで⑭    

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パーソナルトレーニングジムの場合、マンションの一室を改造してというケースも多いです。が、私はリスクがあっても1階路面店にこだわりました。

ジムとして選んだ物件はビルの1階。50㎡ほどの物件でした。当時の私からしたら広く、家賃も少し予算オーバーでした。

それでも、自分を信じ集まってくれたインストラクター・トレーナーのみんなのために・・・と決断しました。

ようやく契約し内装も完了。さて、以前と違ってジムです。トレーニング機材が必要です。とはいえ、いったいどこから買っていいのかも分からない。

色々調べていると、とある通販メーカーのサイトにあった商品に目が留まりました。

商品説明にはサイズと耐荷重が記載されていました。ものすごい高額な商品ではないのですが、大事な機材ですのでそのメーカーに確認の電話を入れました。

『耐荷重は450kg!これは業務用だからそのくらいまで大丈夫!』

大阪のメーカー、担当者の方も商売人といった感じでテンポよく答えが返ってきます。

業務用・・・そのマシンを二台購入しました。

マシンが届き、トレーナーの男の子に手伝ってもらい組み立てました。夜遅く、ようやく出来上がって二人でそのマシンを眺めていて気付きました。

『これ、大きくない?』

『ですね、聞いてた寸法と違いませんか?』

計ってみるとずいぶん大きい。広い、とはいえそれほど大きな店舗ではありません。マシンの大きさは重要な要素でした。

『おいおい、全然違うよ・・・』

組み立て説明書のサイズ表記とまったく違いました。そして・・・

『え?!耐荷重も全然違う。しかもホームユースって書いてある。』

説明書の最後に、英語ではありましたが耐荷重・家庭用機との表記を見つけました。

サイズはまだしも、耐荷重は安全性に関わる部分。ここは譲れない。後日メーカーに問い合わせることにしました。

『サイズが違う?あ~そりゃ申し訳ない。ロットによって違ったりするんだよ、(製造した)メーカー怒鳴りつけておくよ。』

『でも、耐荷重もまったく違うし、そもそも業務用ではないとあります。もしそれが本当なら返品して欲しいのですが・・・』

始めはやさしく対応してくれていた担当者(おそらく社長)の態度が徐々に変わっていきました。

『なんだと!あんたも男だろ!商売やるんだろ!それならちまちま小さいことにこだわってんじゃないよ!』

ここでは書けないようなもっとすごい言葉で脅されました。普段は触れることの少ない大阪弁。いっそう迫力があり、もしやヤ〇ザ?!と怖くなりました。

でも・・・

『絶対に返してもらおう。そのお金はみんなの夢をかなえるためのお金なんだから。』

そう決意しました。

インストラクターになったばかりでチャンスを探している

トレーナーを目指す若者

新しい活動のステージを探しているベテラン

そんな人達が集まってくれていました。

『返してくれないなら直接乗り込んででも返してもらう。』

ものすごい言葉で脅してきた相手。何されるか分からないという不安もありましたが、相手の言ったとおりです。これから商売を始めるんだから、こんなことに屈して逃げてたらうまくいくわけがない。

住所から所在地、道順も確認しました。覚悟は出来てました。

そして・・・何度か交渉するうちについに相手がおれました。返品に応じると返答がありました。

『ちゃんと元通り梱包して返せよ!傷つけるなよ!』

一度組み立てたマシンをばらし、梱包しなおしました。私は元・スポーツ用品の販売員。過去、何度もやったことのある作業でした。文句のつけようがないくらいしっかり梱包してやる、そう思いながら作業しました。

深夜まで梱包作業を続け、一つひとつ写真に収め後日送り返しました。

本当に返金されるのか・・・商品を送り返してから毎日毎日不安でしが、無事入金がありました。

『よかった・・・』

返金交渉と同時に別のメーカーさんに機材を依頼していました。今度は失敗したくないので、そのメーカーさんの事務所に伺って、社長さんともお会いしました。

ジムから近い、職人の町にあるメーカーさんでした。社長さんもいかにも職人さんと言った感じの方。

機材をお願いしました。

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