トレーナーとしての思い

セミナーに参加しない理由

更新日:

Pocket

パーソナルトレーナーはセミナーに行ったり、新しい資格を取ったりして情報のインプットをすることに余念がない人たちです。

しかし、私はあるときからセミナーに行かなくなりました。自分の店舗を作ったあたりから時間がなくなったのもあるのですが、もっと別の理由であまり積極的にセミナーの類は参加しなくなりました。

一時からトレーナー関連のセミナーが本当に増えました。

以前ならトレーニングテクニック系のセミナー、次に流行ったのがトレーナー向けビジネス系セミナー。その時々の”流行”がセミナーのテーマにも反映されます。

セミナーの数自体が増えた理由の一つは、トレーナーがトレーニングを売る以外の収入源としてセミナー講師を始めたことがあります。

『女子選手はとにかく優しく扱うこと。男子選手はコーチの経歴・資格。』

短大時代、選手指導のポイントを冗談っぽく先生がこう話してくれました。男性は社会性の強い性質を持つので、相手の経歴・資格といった権威に弱い。

このことはトレーナー向けセミナーでも良く見られます。セミナーの内容そのものよりも ”誰が” 講師なのかが重視される傾向があります。そして、なんらかの資格がとれるということがすごく大切なようです。

トレーナーになってしばらくのうちは、いわゆる【テクニック系】のセミナーに参加していました。腰痛改善のための〇〇とか、走動作の改善テクニックとかそういったやつです。

こうしたセミナーに参加して感じた問題点、それは、ステレオタイプで見やすくなってしまうことです。

例えば腰痛。腰痛の原因は多種多様で、実は医学的にもまだ論争があるもの。腰痛改善のセミナーなどで教えてくれるのは、そのうちのごく一部。にも関わらず、一つの考え方を聞いてくると、どうしてもその事象に当てはめて考えてしまいがちです。それに1DAYのセミナーだと、知識のつまみ食いみたいな感じになるので、基礎から積み重ねて理論を学べません。

その結果、この前セミナーで習ったから・・・と、どのクライアントさんにも同じ事をしてしまうという、トレーナーがよくかかる ”はしか” みたいな状態になってしまいます。

メリットよりデメリットが多い。そうした理由で1DAYのセミナーはあまり参加しなくなりました。

では、【養成講座】的なものはどうか?

ちょっと意外かもしれませんが、トレーナーという資格は数多く存在します。しかし、いわゆる公的なものはありません。

実は整体師もそうなのですが、乱暴な言い方をすれば ”よし!俺は明日からトレーナーだ!” と言えばトレーナーになれるのです。特に国の認定を受けなければいけないものではないので。

色んな団体が、色んな資格を発行しています。他の業界でも同じでしょうが、要するに ”資格を売って商売をしている” 人達がいるわけです。特に出来たばかりの団体などでは自分たちの資格保有者を増やしたいので、お金を出して講座を受ければ資格を ”あげる” ようなことがあります。

とある資格を取得した時、ほとんど実技を教えてもらえない&講師も実技が下手だ、ということがありました。新しい団体。とりあえず資格保有者を増やしたいところだったんでしょう。

資格・養成講座すべてが悪いと言いたいわけではありません。しかし、どこかの団体に所属し資格を取るというのは、見方を変えるとその団体の”お客さん”になるわけです。養成費用・道具の購入・年間単位取得のための費用・資格更新費用・・・ときにはお店が一軒立つくらいの費用をとられる場合もあります。

よほど必要な資格、あるいは資格云々関係なく学びたい内容でない限り、養成講座は受けなくなりました。

では【ビジネス系】セミナーは?というと、それこそ玉石混交というやつです。怪しい情報ビジネス系もあれば、毒にも薬にもならないもの、マーケティングを題材にしながら基本が間違っているもの・・・etc

一度、講師のプロフィールに 『月100冊のビジネス書を読んで得た知識を皆さんに・・・』と書いてあるのをみて 『え?それならブックオフにでも行ってビジネス書を買って来よう。』 と思いました。100円からありますし(笑)

なので、セミナーではなくブックオフやジュンク堂さんで勉強しています。(立ち読みではなくちゃんと購入して、ですよ。)

何かセミナーに出るときは、純粋にそれを学びたい、あるいはそれを学ぶことで自分のクライアントさんの課題が克服できるなど、明確な意思・目標をもてるかどうかで判断される事をオススメします。

-トレーナーとしての思い

Copyright© 亀有 パーソナルトレーナー ブログ , 2024 All Rights Reserved Powered by STINGER.

%d人のブロガーが「いいね」をつけました。