ピラティス日記①

あまりいいことではありませんが、トレーナー界にも流行があります。一昔前は”インナーマッスル”と言えば肩のインナーマッスルを指すくらい流行ったことがあります。

しかし、最近はインナーマッスル=お腹の筋肉と誤解されるくらい腹部のインナーマッスルに注目が集まっています。

筋トレ大好き、重たいものを持たないと気がすまないような私がピラティスの資格を持っていました。マットだけでなくマシンも。

私がピラティスを習おうと思った当時は、少しずつトレーナー達が資格を取り始めた頃でしたが、まだグループレッスン・女性インストラクターというイメージが強かったです。

天邪鬼な私のことです。『ピラティスが流行ってきてるな、一応取っておくか』見たいな気持ちで資格を取ったわけではありません。

フィットネスクラブ時代、とあるクライアントさんを他のトレーナーさんから引き継ぐことがありました。その時、別のトレーナーさんがセッションで呼吸の誘導を行っているのを見たんです。

それはピラティスではなく、流行り始めた『ドローイン』だったのかもしれません。いずれにしても、呼吸への働きかけは今まで見たことがなかったので興味がわきました。

そこから色々調べているうちに、ピラティスに辿り着きました。面白そう、しかし自分の苦手な部類の動き・・・柔軟性には自信がありませんでした(笑)

悩みながら調べていると、養成費用が手頃な新しいピラティス団体を見つけました。手頃・・・とはいえ、やはり10万円以上はします。まだまだ駆け出しだった私には悩む金額でした。

『勉強してみたいなぁ・・・でも、俺に出来るかなぁ、活かせるかなぁ??』

興味を抱きつつも、迷っていました。

当時活動していたフィットネスクラブにも、ピラティスのクラスはありました。今まであまり気にしたことはなかったのですが、興味を持ってからはピラティスについてお客様とお話したりしていました。

当時からお世話になっているお客様で、クラシックバレエをやられている方があります。バレエをやられる方ならピラティスにも興味があるのでは?と思い何気なくピラティスのクラスについてお聞きしたら・・・

『ん~・・・もっと面白いピラティスのレッスンが欲しい。』

ちょっと予想外の返答でびっくりしたのを覚えています。驚くのと同時に・・・

『よし!じゃあ、俺が習って、面白いレッスンを作ろう!』

柔軟性もありません・・・

人前に出るのは苦手です・・・

それなのに、なぜか無謀にもそんなことを思ったのでした(笑)

申し込みをし、勉強を始めました。が、結果としてはこの団体で勉強しただけではピラティスを指導することは出来ませんでした。(ここから私の養成ビジネス嫌いが始まるのですが・・・)

使えない資格だけが手元に残りました・・・

自分のやり方③

レッスンプロとトレーナーの連携が取れていない。これは大きなマイナスと思い、自分はもちろん他のトレーナー達のためにも何とか橋渡し役になろうと考えたんです。

所属クラブでは空き時間にトレーニングをしていました。

お客様と同じ目線に立ち・同じ空間でトレーニングをする

それが私の営業方法の一つになっていました。同じようにゴルフのレッスンを受けてみよう、そう思ったんです。

私は自費でゴルフのレッスンを受けることにしました。

『うわっ!すげえ!』

私の姿を見て、レッスンプロの方が驚いて思わずそうおっしゃいました。私は、わざわざボディラインがはっきり出るようなウェア(アンダーアーマーのような)でレッスンを受けることにしました。

『みんな見てみろ!やっとトレーナーらしいのが来たよ!』

やっと・・・?不思議に思う私にレッスンプロの方がこう続けました。

『あいつら(研修を担当しているトレーナー)腕立て伏せも出来なかったんだぜ。ようやくトレーナーらしいのが来たよ!』

なるほど・・・と思いました。レッスンプロからトレーナーが信頼されていない。これでは、連携ができていなくても致し方ない、と。

何回目かのレッスンを受けている時、別の打席に入ったお客様がレッスンプロに話していました。

『すごいね、あの人。』

いつも通りぴったりとしたウェアでクラブを振る私を見て、驚いたお客様が思わずそうおっしゃいました。すると・・・

『彼はうちのトレーナーなんです!』

今思い出しても嬉しい瞬間でした。誇らしげにレッスンプロの方が私をそう紹介してくださったんです。

『いや、まだ研修中なので。デビューしたらよろしくお願いします。』

そう頭を下げ、研修に向かいました。

自分のやり方はここでも通用する。

そう思えた瞬間でした。少し前進した、と。

しかしこの後、トレーナー会社のほうからNGが出てしまいました。研修も受けずに勝手なことをするな、と。

『研修の前後、あるいは研修のため時間を作ったけど研修担当のほうからNGが出た日のみレッスンを受けている。』

そう説明しましたが、とりあえず勝手な真似するなの一点張りでした。

実はそれ以前に、当初練習場の横に予定されていたセッションルームが、同じ建物のマンション部分に移動になっていました。セキュリティがしっかりしたマンションです、簡単に入ってこれる場所ではない。これでは売り上げを上げることは難しいだろうと感じました。

自分のやり方、それが他の地でも通用する可能性を感じることが出来たので、そこでの活動は終えることにしました。(数年後、内部のトラブルでインドアスクール自体が閉鎖しましたので、撤退して正解でしたが・・・)

相手の目線に立ち、相手の気持ちを想像すること

信頼を得られるように自分を磨くこと

どの場所でも変わらないことだと感じました。

 

自分のやり方②

所属している店舗以外で活動しようと向かったのは、お洒落な街にあるお洒落なインドアゴルフ練習場でした。

研修を担当しているトレーナーさん達はすでに活動していましたが、もう一つセッション件数が伸びてないのかなぁ?と感じていました。オープンまもなくでしたから当然といえば当然なのですが。

『今日トレーナーさん誰がいらっしゃいますか?』

『え?!さあ?わからないなぁ・・・』

レッスンプロの方とこんなやり取りをした私は、パーソナルトレーニングの売上がもう一つなのはここかな?と感じ、あることを決めました。

研修に向かったある日、私は練習場のスタッフさんに尋ねました。

『私がゴルフレッスンに(お客さんとして)入会しても構わないですか?』

レッスンプロの方。つまり練習場の方と連携が取れていないのではないか?と思ったんです。フィットネスクラブでいえば、スタッフさんやクラブ全体と連携が取れていないということです。

それならば会員としてレッスンを受ければ、レッスンプロの方ともお客様とも仲良くなれるのでは?そう考えたんです。

失礼がないように!と釘を刺されていましたから、練習場のスタッフさんから許可がいただければ通おうと思っていました。

『もちろん、ぜんぜん”アリ”ですよ!』

快く承諾してくださり、私はレッスンに通うようになりました。もちろん、研修の前後、あるいは研修用に時間を用意したけど研修担当者の都合でNGだった日のみレッスンを受けていました。

所属クラブでは空き時間にトレーニングをしていました。

もともとトレーニングが好きなのもありますが、トレーナーのシャツを着ているときより、プライベートの時の方がお客さんも質問しやすかったり、私のトレーニングの様子を見てお申し込みをしてくださる方もありました。

お客様と同じ目線に立ち・同じ空間でトレーニングをする

それが私の営業方法の一つになっていました。自費でゴルフレッスンに通う事を決めたのもそのためでした。

レッスンプロとトレーナーの連携が取れていない。これは大きなマイナスと思い、自分はもちろん他のトレーナー達のためにも何とか橋渡し役になろうと考えたんです。

するとある日・・・

自分のやり方①

ゴルフ用品の販売をしていたこともあり、ゴルファーの方のトレーニングを見ようと思っていた時期がありました。(もちろん、今でもありますが)練習場に同行してみたり、動画分析ソフトを使ったり、色々試していました。

ある時、インドア練習場内のトレーナー業務という求人を見つけて応募しました。場所は港区。外国の方も多い街。

慣れない街、慣れないお洒落な雰囲気の練習場でした。

練習場からトレーナー会社が業務を委託され、そのトレーナー会社と私のようなフリーランスのトレーナーが契約する、という形態でした。

すでにトレーナーとしての経験はありましたが、ストレッチなどの手技のやり方をある程度揃えるということで、研修を受けることになりました。

『練習場の方から委託を受けているので、失礼のないように!』

トレーナー会社のリーダーからそう告げられ、やや緊張しながら研修に向かっていました。

半月ほど経った頃でした。私のほかに研修を受けているトレーナーが何人かいましたが、みな同じフリーで活動しているトレーナー。研修を担当している方もフリーのトレーナー。なかなか日程が合わず、研修の進捗が芳しくないとトレーナー会社の方から連絡がありました。

『研修担当のトレーナーも真剣に伝えるから、みんなも真剣に来て欲しい。』

私もすでに所属店舗でお客様を抱えていたので、なかなか研修日程があわせにくくなっていました。なんとか調整して研修に向かっていました。

私はフリーランスのトレーナーとしては珍しい、一店舗でしか活動していないトレーナーでした。初めて所属クラブ外で活動しようとしたのいは訳がありました。

当時の私は、営業しない・売込みをしないトレーナー活動をしていました。

自分のやり方が別の場所でも通用するのか

それを知りたかったんです。

すでに、契約元のトレーナーさん達は営業をしていました。オープン直後ということも合ったのでしょうが、あまり(パーソナルトレーニングの)お客様を獲得できているように見えませんでした。

研修に向かったある日、レッスンプロの方にお聞きしました。

『今日トレーナーさん誰がいらっしゃいますか?』

と。

『え?!さあ?わからないなぁ・・・』

ああ、なるほど。ここかな?

・・・私はあることを決めました。

 

いつも笑顔だから

トレーナーになる以前・・・会員として通っていたフィットネスクラブで、スタッフさんと会員さんの間で恋愛関係の揉め事があったのを目にしました。

フィットネスクラブで働く友人に『やっぱりそういうこと多いの?』と聞くと

『多いみたいだよ。でも、私は考えられない。ちょっと言い方悪いかもしれないけど、お客様は私たちにとって商品だから。』

プロだな、と思いました。

フィットネスクラブで働くようになった時には、その友人の言葉を思い出しました。

『若い女の子にばっかり優しい。』

そんな風に言われないように、男性会員さんや年配の会員さんとのコミュニケーションの割合を多くするように心がけていました。

しかし、私がフィットネス業界に入った時はすでに30歳を過ぎていました。まわりのスタッフは20代。ベテラン感漂う新人・・・

見た目がかっこいいわけでもなく、おしゃべりも上手くない。レッスンも担当していませんでしたので、若い女性会員さんと・・・余計な心配でした(笑)

ところがトレーナーに成り立てのある日・・・自分のクライアントさんから告白を受けてしまいました。

複雑でした。素直に男性としては嬉しい。けど・・・

『トレーナーとして選んでもらえたんじゃなかったのか・・・』

自分の姿勢に隙や甘さがあったのか。何よりトレーナーとして選んでもらえたんじゃなかったのかな・・・と。

でも、その方は続けてこう告げてくれました。

『でも男性としてというよりは、同じ接客業に携わる人間としての好意です。いつも笑顔。いつでも笑顔で迎えてくれる。そのことが実はどのくらい大変か・・・私も同じ接客業だから。』

販売員時代は作業に追われ、笑顔をなくして仕事をしてしまうこともありました。でもフィットネスクラブに入り、ある先輩トレーナーが毎日100%の笑顔でお客様に話してらっしゃるのを見て・・・

『凄い!俺も真似してみよう!』

次の日から実践・・・想像以上に大変でした。同じ仕事なのに一日が終わるといつもの倍は疲れました。

それでも毎日毎日・・・

倍だった疲れは徐々に少なくなりました。そしていつしかそれが普通になりました。

『いつも笑顔だから。』

本当に嬉しい言葉でした。