お金について③ なぜ稼ぐのか


自身の店舗(StudioRe庵)をオープンさせました。当たり前ですが、オープン当初はお客さんは数えるほどでした。フィットネスクラブでフリーのトレーナーとして活動していたときは、平均月80セッション。月収は30万円前後でした。フィットネスクラブですから自分のクライアントの方以外も会員さんがたくさんいて、いつも賑やかでした。それが・・・

誰も来ない。電話もならない。一日誰とも話さずに帰宅することも珍しくなかったです。一週間のセッション件数も数えるほどでした。

もともと一人で過ごすのが好きな私ですが、さすがにこの時ばかりは凹みました。忙しいはずの後輩トレーナーが私を心配してちょこちょこ遊びに来てくれていましたが、のちに『あの頃いつ見てもしぼんだ風船みたいになってましたよ。』と言ったくらいです。

三ヶ月が過ぎ、半年が過ぎ、ついに一年が過ぎる頃・・・売上げが徐々に伸び、ついにフリーのトレーナー時代の収入を超えるようになりました。

『よかった。でもいつどうなるかわからない。』

経費を除いて残ったお金はほとんど使わず、お店の資金として貯めていきました。

しばらくすると、パーソナルトレーニングが世間的にも認知され始め、さらにお客さんが増えてきました。比例して、お店の資金も貯まっていきました。

毎月憂鬱だったテナント料の振込みの日。それが徐々に憂鬱さが減り、次第に少し楽しみになるようになりました。

『よかった。貯金がふえた。』

少しずつ増えていくお店の資金。安心から楽しみになっていきました。しかしある日・・・

『俺なにやってるんだろう?』

預金通帳を見て喜んでいる自分・・・

『俺は何を喜んでいるんだ。こんなことをしたくて店を始めたのか?!』

お店を出したのは自分の貯金を貯めるためじゃない。お客さんに喜んでもらうためじゃないか。そう気付きました。

『これはお客さんから預かったお金。お客さんのために使うお金じゃないか。』

不安のあまりお金を残すことばかり考えていました。お店、大きく言えば事業で得たお金はお給料としてもらっているお金とは違う。お客様からいただいたお金は預かりもの。お客様によりよいサービスという形でお返ししなければいけないんだ。そう気付きました。

笑顔でお客様がお金を支払ってくださるサービスを提供する

そのお金でまた 新しい・よりよいサービスを提供する

そしてまた 笑顔とお金を交換する

それが商売の原点・あるべき姿なんだと、ようやく気付きました。

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