姿勢改善?!

『あ!骨盤の動きが悪いですね!骨盤を調整して・・・』

『これは腿の裏の筋膜が縮まってるんですよ。この〇〇ローラーで・・・』

あなたは接骨院やトレーナーに、こんな感じで何か色々やられたことがありませんか?そして・・・

『一回で柔軟性が改善した!』

なんて言われて、ビフォー・アフター写真を撮られたりしたことがあるかもしれない。

先日レッスンにいらしたお客様が『最近腕があがらなくて・・・ほら。』と見せてくださいました。なんとも動きにくそうな窮屈な様子で、腕を動かして見せてくださいました。

『なるほど、わかりました。』

そういってレッスンに入りました。どうなったかって?もちろんすっきりあがるようになりましたよ。写真?ないですよ。だって・・・

こんなこと、当たり前のことですから。

当たり前の事だから、わざわざ写真に撮って自慢げに(ブログとかに)載せる気になんてならないんです。

上の写真のような体前屈。ビフォー・アフター写真でよく出てきます。これも簡単です、はい。皆さん誰でも出来ます。

どうやるかというと単純です。この姿勢を作って、じっとしていればいいんです。そうすれば徐々に柔軟性が向上していきます。当たり前ですよね?寝起きは動きにくかったけど、徐々にからだが『ほぐれた』なんて、誰しも経験があると思うんです。

もちろん、どこの筋肉が問題になっているのか?もしかしたらそれ以外の組織の問題なのか?実際のレッスンやストレッチの時には、そうしたことを見極めながらやっています。適切なところにアプローチしないと、的確に効果は出ませんから。

でもね・・・ある程度の柔軟性の向上は、結構簡単なやり方でも得られるんです。そんなことを自慢げに載せる気にはなれないので、私はそうした写真はほとんど撮りません。

また・・・

『一回の施術で猫背が!』

『この〇〇ローラーで背骨がまっすぐに!』

なんてコピーとともに、猫背の人がシャキッと立っているビフォー・アフター写真なども見かけますよね?

あれもね、ある程度は簡単なんです。その方法ですか?お教えしましょう、魔法の方法を。

床にしばらくあお向けなっていてください。

これだけです(笑)インチキくさいですか?

からだは常に上から下に重力を受けています。普段何気なく生活していると、あまりそれを意識することはないと思います。

人間の腕はやや前についています。頭も前に変位しやすいです。(特に最近はみなさんスマホを見たりする時間が多いですから。)

そうなると、からだの前側に重心が移動しますから、バランスをとって何かを後ろにしなければならなかったりします。

そんな風に重力の中でバランスを取っているうちに姿勢は変化していってしまうのです。

あお向けでもうつ伏せでもいいと思うんですが、寝た状態だと重力がお腹から背中方向に掛かるようになります。(うつぶせの場合は逆)

床はだいたい平坦に作られてますから、そこに寝そべれば重力にしたがってからだも(ある程度)まっすぐになります。しばらくして起き上がったときは、いくらか姿勢はまっすぐになります。

当たり前ですよね?(笑)

でも、ここにもう一つカラクリがあります。それは・・・

『はい!じゃあ、もういちどそこに立ってください。最初と姿勢の変化を比べますから!』

なあんて言われながら写真を撮られたら・・・

そりゃいい姿勢になりますよ!(笑)

もし鏡なんてあったらもう、無意識にいい姿勢作っちゃいますよ。人間は感情の生き物です。トレーナーでも接骨院の院長さんでも、いわゆる『先生』がなんかしてくれて、姿勢を良くしてくれようとしてる。そうなったら、先生の期待に応えたくなっちゃう。信頼関係があればなおさらです。

そんなことに気付いてから、私はなるべくお客様にそうした言葉かけをしないようにしました。プラセボ(偽薬効果:思い込み)をなるべく入れたくないので。

1)姿勢の評価はさりげなく、何も言わずに観察するようにしています。

2)ここの筋肉が硬くなっているからここを伸ばせば・・・みたいなことを先に言わない。

こんなことを守っています。

変な集客方法~売り込まない~

パーソナルトレーナーになってそろそろ10年、11年ほどになります。

その前はスポーツ用品の販売員をやっていました。確か通算で8年くらい。なので、ようやく最近パーソナルトレーナーとして生きた時間の方が長くなったといえます。

販売員時代はシューズやスキー・ボード用品、最後はゴルフ用品の担当をしました。まったく経験のないゴルフの担当。正直最初は抵抗がありましたが、後にこの経験がパーソナルトレーナーになった自分を救ってくれたと思っています。

他の用品と違い、ゴルフ用品は 『対面販売』という販売形態になります。単に商品が置いてあってお客様が購入していく、というのではなく相談・値段交渉などのお客さんとのコミュニケーションが重要になります。

そもそも人見知りであまり口が達者でない私、はじめは苦労しました。でも、徐々にどんな風にお客様にアプローチしたら、どんなセールストークを使ったら購入してもらえるかなど、いつの間にか身についていきました。

購入をためらう要素は何か

商品の選択基準は

どんな問題を解決したくてゴルフクラブを探しているのか

いつしか、お客様のちょっとした行動・言動からその人の要求や心理状態をある程度把握出来る様になりました。実際、今日は買う気できているのか見ているだけなのか、目当ての商品はどれか、どのポイント(値段・機能・デザインなど)で迷っているのかなどは、お店に入ってきたお客様を数分間観察した時点で把握できていました。

なのでお相手に声を掛ける段階で、どういう段取りで交渉しようかある程度作戦が立っていたので、交渉を有利に進められるようになりました。

フィットネスクラブで活動するパーソナルトレーナーにとって、いわゆるこの『営業』は悩みの種だと思います。やったこともないゴルフ、何十万円もするゴルフクラブを販売していた自分にとっては、さほどその点については苦労はしなかったです。

でもすぐに・・・

『俺はもうモノ売りじゃない。売り込みをするのはやめよう。』

そう思いました。

売り込まず売る。そんな自分のやり方が少しずつ出来ていきました。

変な集客方法 ~チラシをまけ!?~

営業を始めて6年が経ちました。実は今日までお金を掛けてチラシをまいたりはしていません。チラシどころか看板も手作りでした。

開業当初はとにかく色々な業者さんが営業に来ました。ブログ・HP開設したころからはネット関連の営業電話がひっきりなし。彼らのためにブログやHPを作ったんじゃないか?と思うくらいでした。

開業してしばらくはお客さんが来ません。これが1個数百円くらいの食べ物を販売するようなお店なら ”お!なんか新しいお店だ。何だろうあれ?” と試しに買っていく方があるでしょう。しかし、私が扱っているのはパーソナルトレーニング。しかも、当時はまだパーソナルトレーニングが一般的でなく ”パーソナルトレーニング?!なに?え?1時間6000円も取るの?!” なんていわれた頃でした。通りがかりの人が物珍しそうに店内を見ることはあっても、”試しに・・・”なんて感じでお申し込みいただくことはほとんどありませんでした。

お客さんが来ない。どうしたら良いかと人に尋ねると、たいてい ”チラシをまきましょう。” と言われました。所属してもらっていたインストラクターさんからも何度も言われたっけ。

申し訳ないなぁと思いつつ、私はチラシをまくことはしませんでした。(ほんの数枚配って歩いた程度。)単に私があまのじゃくということもありますが、一応の理由がありました。

よく言われるチラシの反応率。つまり、チラシを何枚配ったらどのくらいの反応が得られるか、という割合です。この数字は、どんなチラシを・どのエリアにまくのか・取り扱い商品とその価格帯・そうした要因で変化してしまうため、なかなか統計的に有効な数字はないのだと思います。1000枚まいて1人反応があるかどうか、とも言われています。

フィットネスクラブ時代、頻繁にスタッフがティッシュ配りに行くのを見て私は驚きました。”へぇ~この業界ではまだまだ一般的なんだなぁ。” と。ちょっと意外だったのです。

当時、私のお店のヨガ・ピラティスのレッスンは1レッスン500円~2500円程度と低価格でした。月謝制でもありませんでした。資金があり、多くのスタッフがいるようなお店ならチラシを配るのもありだとは思うのですが、基本的には私1人で運営している状態でしたので、ここに労力と資金を投入するのは得策ではないと感じたのでした。(費用対効果というんでしょうか。)

なにより(これは個人的なバイアス:偏見もありますが)、ここ最近自分がチラシ(街頭・ポスティング含め)を見て購買行動を起こしたことがなかったんです。駅前を通ると一生懸命チラシを配ったいる人たちがいます。ほぼ大半の人達がちょっと迷惑そうに通り過ぎます。私もちょっと遠回りしたりします。マンションの郵便受けには ”チラシお断り” の文字。私自身、帰宅時にあふれているチラシを見るとうんざりします。

ふと・・・

『自分自身が受けて迷惑と思うことを人にするのか?』

そんな考えがよぎりました。

それにもし、自分が作ってお一人ずつ手渡しだったら・・・必要のない人にはお渡ししないし、捨てられたら悲しいはず。

そう、チラシを企画する人→配る人→貰う人、お店側とお客さん(この場合、見込み客ということになりますが。)の間に距離があるから、こんな風に配れるんだなぁ・・・と気付きました。

実際は、情報を届けたいターゲットの年齢や特性によってこうしたチラシ(紙媒体)が有効なこともありますし、すべて無駄とは思いません。

ただ、よく言われることですが、情報は『貰う』時代から『自分で探す』時代に変わっています。

ただ、集客には私なりのもう一つの考えがあります。

自然から乖離する身体

地面はアスファルト舗装

建物はコンクリート

移動は鉄の箱

現代人は自然を離れた生き物です。唯一といっていいくらいの残された自然は、身体。自分の身体はかろうじて残る自然です。

人間を含め、動物の身体は微生物で埋め尽くされています。私もあなたも、『自分』というひとつの命と思っていますが、実際はものすごい数の命があなたの身体を住処にしています。まるで、あなたがひとつの惑星でそこに様々な命が住みついてるかのように・・・

人間は『動くこと』をやめようとしています。いまやインターネットでほとんどのものが購入でき、翌日には自宅まで届きます。実際、家から出なくても生活が出来てしまうようになってきています。

それ以前から人間は自分自身の乗り物『両脚』を捨て、車・電車で移動をするようになっていました。脚・骨盤帯はロコモーター:身体を運ぶ・移動させる役割を持っています。

今あなたはネットで検索をして私のブログを見つけてくださったのかもしれない。IT分野ではAI(人工知能)の研究が進んでいます。人間の代わりに知能を持ち、いずれ人間の仕事を奪っていくとさえいわれています。

動かない

考えない

人間は動物であることも、人間であることも捨てようとしているのでしょうか。動かず、働かなくてもよくなった先には何があるのでしょう?楽ちんな生活?きっと人間は、生きる意味を見失ってしまうと私は思います。その結果、あの映画『マトリクス』のような仮想現実(バーチャルリアリティー)を作り出し、その中で安全に暮らすのかもしれません。人間が作り出したコンピュータ(AI)に、人間が制御され『生かされる』そんな世界になるのかもしれませんね。

フィットネス・健康の分野でも、健康状態をモニターして適切な食事や運動をアドバイスしてくれるアプリやそれを組み込んだ住宅などが開発されています。

トレーニング機器も進化していて、従来の重りが付いたようなマシンから、さながらSF映画に出てくるような乗り物にのり、仮想空間の中で運動するようなマシンまで出てきています。

果たしてこれは進化なのでしょうか?

身体には感覚受容器が無数にあり、身体と脳は意識下・無意識下で情報のやり取り・調整を行いながら身体を操作しています。

いまあなたは当たり前に生卵をつかめるかもしれない。

しかし、そのためには何回かそれをつかみ、重さ・固さを記憶し、それにあわせた筋肉の出力を学習し、指や腕を動かしているのです。

そして、その運動プログラムは脳に記憶され、一旦習得するとあとはなにも意識しなくてもその動作を行うことができます。そしてその記憶は長い間保存されます。

もうずいぶん長いこと自転車に乗っていなかった人でも、少し練習すればまた乗れるようになるのは、こうした脳の仕組みによるものです。

人間の脳・身体の機能は膨大な進化の時間をかけて巧妙に創り上げられてきました。

人がここ数十年で創り上げた技術はそれに追いつけるのでしょうか?

もう一度自然に、内なる自然に戻るべきなのではないか?と思うのです。この巧妙な人間の機能を最大限引き出すことがどれほど重要か。そのために人は身体を動かし、脳に情報を伝え、動きを調整し、また脳に情報を送る。

動くことは生きることであり

生きることは動くこと

そのために我々は、運動・身体を動かす必要があるのだと思います。

セミナーに参加しない理由

パーソナルトレーナーはセミナーに行ったり、新しい資格を取ったりして情報のインプットをすることに余念がない人たちです。

しかし、私はあるときからセミナーに行かなくなりました。自分の店舗を作ったあたりから時間がなくなったのもあるのですが、もっと別の理由であまり積極的にセミナーの類は参加しなくなりました。

一時からトレーナー関連のセミナーが本当に増えました。

以前ならトレーニングテクニック系のセミナー、次に流行ったのがトレーナー向けビジネス系セミナー。その時々の”流行”がセミナーのテーマにも反映されます。

セミナーの数自体が増えた理由の一つは、トレーナーがトレーニングを売る以外の収入源としてセミナー講師を始めたことがあります。

『女子選手はとにかく優しく扱うこと。男子選手はコーチの経歴・資格。』

短大時代、選手指導のポイントを冗談っぽく先生がこう話してくれました。男性は社会性の強い性質を持つので、相手の経歴・資格といった権威に弱い。

このことはトレーナー向けセミナーでも良く見られます。セミナーの内容そのものよりも ”誰が” 講師なのかが重視される傾向があります。そして、なんらかの資格がとれるということがすごく大切なようです。

トレーナーになってしばらくのうちは、いわゆる【テクニック系】のセミナーに参加していました。腰痛改善のための〇〇とか、走動作の改善テクニックとかそういったやつです。

こうしたセミナーに参加して感じた問題点、それは、ステレオタイプで見やすくなってしまうことです。

例えば腰痛。腰痛の原因は多種多様で、実は医学的にもまだ論争があるもの。腰痛改善のセミナーなどで教えてくれるのは、そのうちのごく一部。にも関わらず、一つの考え方を聞いてくると、どうしてもその事象に当てはめて考えてしまいがちです。それに1DAYのセミナーだと、知識のつまみ食いみたいな感じになるので、基礎から積み重ねて理論を学べません。

その結果、この前セミナーで習ったから・・・と、どのクライアントさんにも同じ事をしてしまうという、トレーナーがよくかかる ”はしか” みたいな状態になってしまいます。

メリットよりデメリットが多い。そうした理由で1DAYのセミナーはあまり参加しなくなりました。

では、【養成講座】的なものはどうか?

ちょっと意外かもしれませんが、トレーナーという資格は数多く存在します。しかし、いわゆる公的なものはありません。

実は整体師もそうなのですが、乱暴な言い方をすれば ”よし!俺は明日からトレーナーだ!” と言えばトレーナーになれるのです。特に国の認定を受けなければいけないものではないので。

色んな団体が、色んな資格を発行しています。他の業界でも同じでしょうが、要するに ”資格を売って商売をしている” 人達がいるわけです。特に出来たばかりの団体などでは自分たちの資格保有者を増やしたいので、お金を出して講座を受ければ資格を ”あげる” ようなことがあります。

とある資格を取得した時、ほとんど実技を教えてもらえない&講師も実技が下手だ、ということがありました。新しい団体。とりあえず資格保有者を増やしたいところだったんでしょう。

資格・養成講座すべてが悪いと言いたいわけではありません。しかし、どこかの団体に所属し資格を取るというのは、見方を変えるとその団体の”お客さん”になるわけです。養成費用・道具の購入・年間単位取得のための費用・資格更新費用・・・ときにはお店が一軒立つくらいの費用をとられる場合もあります。

よほど必要な資格、あるいは資格云々関係なく学びたい内容でない限り、養成講座は受けなくなりました。

では【ビジネス系】セミナーは?というと、それこそ玉石混交というやつです。怪しい情報ビジネス系もあれば、毒にも薬にもならないもの、マーケティングを題材にしながら基本が間違っているもの・・・etc

一度、講師のプロフィールに 『月100冊のビジネス書を読んで得た知識を皆さんに・・・』と書いてあるのをみて 『え?それならブックオフにでも行ってビジネス書を買って来よう。』 と思いました。100円からありますし(笑)

なので、セミナーではなくブックオフやジュンク堂さんで勉強しています。(立ち読みではなくちゃんと購入して、ですよ。)

何かセミナーに出るときは、純粋にそれを学びたい、あるいはそれを学ぶことで自分のクライアントさんの課題が克服できるなど、明確な意思・目標をもてるかどうかで判断される事をオススメします。