自然から乖離する身体


地面はアスファルト舗装

建物はコンクリート

移動は鉄の箱

現代人は自然を離れた生き物です。唯一といっていいくらいの残された自然は、身体。自分の身体はかろうじて残る自然です。

人間を含め、動物の身体は微生物で埋め尽くされています。私もあなたも、『自分』というひとつの命と思っていますが、実際はものすごい数の命があなたの身体を住処にしています。まるで、あなたがひとつの惑星でそこに様々な命が住みついてるかのように・・・

人間は『動くこと』をやめようとしています。いまやインターネットでほとんどのものが購入でき、翌日には自宅まで届きます。実際、家から出なくても生活が出来てしまうようになってきています。

それ以前から人間は自分自身の乗り物『両脚』を捨て、車・電車で移動をするようになっていました。脚・骨盤帯はロコモーター:身体を運ぶ・移動させる役割を持っています。

今あなたはネットで検索をして私のブログを見つけてくださったのかもしれない。IT分野ではAI(人工知能)の研究が進んでいます。人間の代わりに知能を持ち、いずれ人間の仕事を奪っていくとさえいわれています。

動かない

考えない

人間は動物であることも、人間であることも捨てようとしているのでしょうか。動かず、働かなくてもよくなった先には何があるのでしょう?楽ちんな生活?きっと人間は、生きる意味を見失ってしまうと私は思います。その結果、あの映画『マトリクス』のような仮想現実(バーチャルリアリティー)を作り出し、その中で安全に暮らすのかもしれません。人間が作り出したコンピュータ(AI)に、人間が制御され『生かされる』そんな世界になるのかもしれませんね。

フィットネス・健康の分野でも、健康状態をモニターして適切な食事や運動をアドバイスしてくれるアプリやそれを組み込んだ住宅などが開発されています。

トレーニング機器も進化していて、従来の重りが付いたようなマシンから、さながらSF映画に出てくるような乗り物にのり、仮想空間の中で運動するようなマシンまで出てきています。

果たしてこれは進化なのでしょうか?

身体には感覚受容器が無数にあり、身体と脳は意識下・無意識下で情報のやり取り・調整を行いながら身体を操作しています。

いまあなたは当たり前に生卵をつかめるかもしれない。

しかし、そのためには何回かそれをつかみ、重さ・固さを記憶し、それにあわせた筋肉の出力を学習し、指や腕を動かしているのです。

そして、その運動プログラムは脳に記憶され、一旦習得するとあとはなにも意識しなくてもその動作を行うことができます。そしてその記憶は長い間保存されます。

もうずいぶん長いこと自転車に乗っていなかった人でも、少し練習すればまた乗れるようになるのは、こうした脳の仕組みによるものです。

人間の脳・身体の機能は膨大な進化の時間をかけて巧妙に創り上げられてきました。

人がここ数十年で創り上げた技術はそれに追いつけるのでしょうか?

もう一度自然に、内なる自然に戻るべきなのではないか?と思うのです。この巧妙な人間の機能を最大限引き出すことがどれほど重要か。そのために人は身体を動かし、脳に情報を伝え、動きを調整し、また脳に情報を送る。

動くことは生きることであり

生きることは動くこと

そのために我々は、運動・身体を動かす必要があるのだと思います。

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